三浦半島に富士山がある!?三浦の低山プチ縦走
巷ではコロナウイルスの騒動でもちきりの2月下旬。
高速バスや長距離特急に乗るのも怖いので、必然的に出不精になってしまう。
ひまなのでネット地図で妄想の旅に出ていたところ、三浦半島の真ん中に驚きの3文字を発見
『富 士 山』
ふじさん?あのFUJIYAMAが三浦半島にあるというのです。
気になったら、善は急げ。次の日、慌てて京浜急行に乗って謎の富士山の調査に行ってきました。
出発は京急長浜駅から
京浜急行に乗って京急長浜駅まで行きます。東京方面から来る場合は品川から快特特急に乗ると乗り換えもなく、長浜駅までたどり着けます。
京急長浜駅の駅前は特にこれといった商店もなく京急の三浦半島にありがちな小さな駅です。改札の横に小さなコンビニのようなものがあるので、そこである程度のものは買えますが、充実した山ごはんを食べるためには事前に何か買ってきた方が良さそうです。
長浜駅をでるとすぐ看板があります。
これから先もいくつか観光協会が立てたと思われる看板が出てくるので地元の皆さんが結構力を入れていることが垣間見れます。しかし、この看板ちょっと指す方向が微妙にずれていて分かりにくいところもあるので気を付けてください。
道なりに進んでいくと登山口に到着です。
登山開始
先ほどは、立派な看板が道しるべとなっていましたが、登山口の表示はこんなに小さくて見落としそうです。我々もトレランの人が飛び出してきたのでここかな?とわかったのですが、普通に歩いていたら公園に通じる階段なのかなと思ってしまう感じですので、行かれる方は見落とさないように注意が必要です。
階段を登りきるとちゃんとした登山道になります。街の低山と思い油断していたのですが、意外とちゃんとした登山道です。登山靴でなくてもいいですが、滑りにくい歩きやすい靴で行った方が良いです。
さすが富士山というだけあって登山道もつづら折りです。そして、ところどころ傾斜が急なところもあって本格的です。三浦半島にいるのを忘れてしまいます。
去年の台風の影響でしょうか樹木がぶっ倒れているところが何か所かありました。木が倒れているのですが、これといった危険はなさそうでしたので、気にせず前進です。
むしろアドベンチャー感が増してわくわくしてきます。
トトロが出てきそうな小道があったり、低山とは思えない変化に富んだ登山道です。
こういうところをのんびりとのんびりと歩くのは気分がいいです。
と、油断をして歩いたいたところにいきなり、
ロープのある斜面が現れます。
今回のコースでここが一番の難所だった気がしました。写真ではわかりにくいのですが、結構な傾斜かつ地面がザラザラしていて足が滑る。下りだったら怖そうです。
ここを過ぎて少し歩くと山頂に到着です。
富士山の謎・解決
この階段を登りきると三浦富士の頂上です。
さて、頂上はどうなっているのでしょうか。そして、なぜ三浦半島に富士山があるのでしょうか。
すべてはこの頂上に!
津久井村社浅間神社奥社と書いてあります。いにしえよりここに鎮座している雰囲気がただよってきます。
そして、こちらがお社です。
お社の後ろにある石碑には明治とか江戸時代の元号が刻まれていました。
古くから地元の人から大切にされている様子が伺えます。
さて、浅間神社があるとなぜ富士山なのか。
浅間信仰は富士山そのものを神格化し信仰します。つまり、浅間信仰=富士信仰。
郷土富士と呼ばれ、富士山に山容が似ている山が各地にありそれを富士山に見立て浅間神社を建てている場合があるそうです。
富士山の山頂にも浅間神社があり、溶岩で着色した御朱印がもらえます。
浅間神社で祭っている神様は木花之佐久夜毘売(このはなのさくやびめ)。
このはさくやびめのお父さんは大山祇命(おおやまつみ)。
そうです、あの大山です。
日本の神話の神様は自然信仰から来ているものも多いので日本書紀や古事記が興味深く読めたりします。
簡単に古事記を読むにはこの本がオススメです。
縦走開始
三浦富士の謎が解けたので、次の山へ進んでいきます。
次に目指すは砲台山です。
砲台山。。。これもまた謎めいた名前です。
砲台山へ続く道は今までと打って変わって、とても歩きやい道です。
グングン進んでいくと分かれ道にでます。
砲台山の頂上は行き止まりなので、一回寄り道して砲台山を目指します。
謎の円形劇場
砲台山を目指して、進んでいくとコンクリートで出来た遺構があります。
なんだか変な形です。
謎の遺構を過ぎてちょっと進むと山頂に到着です。
山頂には電波塔が立っていました。海上保安庁の電波施設だそうです。
そして、電波塔の隣になんだか変なものが。
円形劇場のような謎の円形。UFOの基地でしょうか。
これはなんと旧日本軍の砲台の跡だそうです。それにしても、砲台ってとてもおおきかったのですね。この大砲で東京湾を守っていたそうです。
そういえば、砲台山ですもんね。
武山を目指す
先ほどの分かれ道まで戻って、次に武山を目指します。
ここもまた歩きやすい道なので、ちびっ子連れで来ても安心です。
急な登りの前に差し掛かるとこんなものが置いてありました。
とても急なのでこの杖を借りて登ると本当に楽です。優しさが身に沁みます。この先には杖回収BOXがあるので、忘れずに返してくださいね。
そして、少し進んでいったところに。
猫ちゃん。
「よく来たな」と言っているような言っていないような。人に慣れているような感じがしましたが、近づいたら恥ずかしいのか逃げて行ってしまいました。
そうこうしているうちに武山に到着です。
武山は絶景
武山の頂上には展望台と武山不動院があります。
まずは展望台に登ってみましょう。
展望台からは対岸の千葉まで見渡せます。
ちなみに手前にある大きい建物ですが、これが変な駅名で有名な「YRP野比」の
YRPです。
YRP、またの名をヨコスカリサーチプリズン。
本当の名をヨコスカリサーチパーク。
通信関係の企業の研究所があり、5Gなどの最先端の研究をしているそうです。
激務過ぎて帰れないためヨコスカリサーチプリズンとよばれているとかいないとか。
不動院にはひな祭りが近かったため、ひな人形が飾ってありました。
お堂にお参りして、下山開始です。
帰り道は舗装路なので、安心して帰れますが、とにかく急坂なので転ばないように帰りましょう。
途中に気になる石像がありました。
阿修羅像でしょうか。その下をよく見ると「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿が刻まれています。
この石像の側面を見ると江戸時代と思われる元号。そんな昔からあるとは思えないほどきれいな彫刻でした。
道なりに進んでバス停に到着です。途中、道案内の看板がありますが、結構わかりにくいので、迷わないように進んでください。
今回はこのバス停から横須賀方向に乗りましたが、反対側のバスに乗ると三浦海岸方面へ行けます。
ハイキングのあと三崎口などに抜けてマグロなど海の幸を食べて帰ってくるのもいいかと思います。
登ってみて
武山ハイキングコース。思ったよりも歩き甲斐があり、三浦半島をあるいているとは思えず、どっか遠くまできてしまったような錯覚になります。
また、頂上や展望台からは海も眺めることができ、変化に富んだ景色を楽しめます。
晴れた休日などちょっと歩きたいときにおすすめです。
みなさんもぜひ行ってみてください。
今回の写真はこのカメラで撮影しました。