【八ヶ岳の麓を走る】HIGH RAIL1375に乗る【観光列車】
ここ最近、列車を移動手段として利用するだけでなく、乗車することを楽しむ列車が増えてきたように思えます。
例えば、JR東日本の『四季島』・JR西日本の『TWILIGHT EXPRESS 瑞風』・JR九州の『ななつ星in九州』などはクルーズ列車といわれ最高級の贅沢な観光列車です。
しかし、それらはかなり予約が取れないことや値段的にも庶民にはなかなか手が出せない列車です。
そこまで、贅沢をしなくても景色を楽しみながら楽しめる観光列車は他にもたくさんあります。
その中の一つである小海線を走る『HIGH RAIL1375』という列車に乗ってきました。
今回は乗車の感想をしたためていきます。
- HIGH RAIL1375とは
- 旅は小淵沢駅から
- HIGH RAIL 1375にいざ乗車
- 出発進行
- 清里駅にて途中停車
- 野辺山駅に停車
- 車内専用アプリ
- 佐久平駅で下車
- HIGH RAIL1375に乗ってみて
HIGH RAIL1375とは
山梨県の小淵沢駅と長野県の小諸駅をつなぐ小海線は、八ヶ岳高原線の愛称でも親しまれるJR線では日本一標高の高い地点を走る路線です。「ＨＩＧＨ ＲＡＩＬ 1375」は、小海線の特徴である標高の高さを表す「ＨＩＧＨ」と、線路の「ＲＡＩＬ」、そして野辺山駅から清里駅にかかるJR線標高最高地点「1375m」を組み合わせて名付けました。
JR東日本ホームページより
HIGH RAIL1375は観光列車のなかでも比較的東京からアクセスしやすく、また観光地である小淵沢や小諸を結ぶ路線なので、日帰り旅行の中に組み込んで利用しやすい列車であると思います。
今回、電車ではなく列車と言っているのは使用している車両が電気で走る電車ではなく、ディーゼルエンジンを積んだ車両を使用しているからです。そのため、乗っていると「ドドドドドド」とバスのようなエンジン音が聞こえてきます。これもまた旅情をそそる演出になります。
旅は小淵沢駅から
HIGH RAIL1375は小淵沢駅発と小諸駅発の2種類、計3便あります。今回は10時42分発の一番早い便である1号に乗車することにしました。
HIGH RAIL1375に乗車するためにはきっぷとは別に指定席券が必要です。指定席券はみどりの窓口やえきねっとで購入もできますが、JR東日本の旅行会社である「びゅう」でもパッケージで購入することができます。*1
今回は行き帰りの特急券とランチのお弁当がついているプランで行ってきました。
プラン内容
HIGH RAIL1375： 小淵沢～佐久平 乗車券・特急券 お弁当・お茶付き
新幹線：佐久平～東京
HIGH RAIL 1375にいざ乗車
電車が遅れてもいいように乗車時刻より少し早めに小淵沢駅に到着。いったん改札の外に出て、駅内や駅周辺を散策しました。
2017年に改修された駅舎はとてもきれいで、1階にお土産物屋さんがあったり、屋上に八ヶ岳を眺めることができる展望台もあります。
駅舎には立ち食いそば屋さんもあり、そこの山賊焼きがのっているお蕎麦がとてもおいしいのでおすすめです。とても食べたかったのですが、このあとお弁当を注文していることもあり我慢です。
駅舎を探索しているうちにお目当ての列車が入線してきました。
カッコイイ電車です。普段小海線を走っている列車を観光列車ように改装したもののようです。
ワンマンと書いてありますが、運転手さん意外にアテンダントの人が二名乗っていました。
そのアテンダントのお姉さんにきっぷを見せて乗車をします。
HIGH RAIL1375の内部
列車の中はとてもきれいな内装で椅子の配置も独特でした。車両の一番後ろ（1号車）に売店があり、ちょっとしたお土産物やビールなどが買えます。先頭（2号車）にはギャラリーがあり天井がプラネタリウムみたいになっていました。
1号車の席は2人掛けシートと1人シートがあり、2人掛けシートは窓と平行になっているので、外の景色を姿勢を変えることなく楽しむことができます。ただ、外向きの横向きの椅子はあまり乗り慣れていないので最初はちょっと違和感。
車内は宇宙や星をイメージした壁紙が張ってあります。沿線の野辺山に国立天文台があったり、HIGH RAIL1375でも夜に天文ツアーをしていたりと夜空をテーマにしている列車のようです。
出発進行
発車時間になりました。出発です。出発するとすぐに雄大な八ヶ岳が見えてきます。わくわく感がどんどん高まってきます。
お弁当
出発して少ししてから、アテンダントのお姉さんがお弁当を持ってきてくれました。
このお弁当がまたオシャレ。
パッケージには野辺山駅がデザインしてありました。星空がとてもきれい。
そして、お弁当の蓋をあけると・・・
絶景の中、列車が走っているようなデザインが仕掛け絵本のように開きました。
でも、お弁当自体はこの蓋ではなく横から引っ張り出すと出てきます。
お弁当の中身はこんな感じです。
どれも地元の食材を使っているサンドイッチのおべんとう。作っているのは小淵沢の駅弁で有名な「丸政」さんが作っています。丸政さんといえば『元気甲斐』が有名ですよね。
お弁当にはメニュー表がついていましたので、何が何かとても分かりやすくてよかったです。
お弁当を食べながら車窓を眺めます。最初のうちは八ヶ岳の麓らしい別荘地や牧場の風景をのんびり眺めながら列車は進んでいきます。
清里駅にて途中停車
列車に揺られ約25分、最初の停車駅『清里駅』に到着です。清里駅では列車のすれ違いのため、10分程度停車時間があります。停車中は駅に降りることもでき、反対側のホームの裏にはSLが置いてありますので、それを見に行ったりすることができます。
しかし、発車2分前には下り電車が入ってきてしまうため、ホームとホームの間にある踏切が閉まってしまいますので、実質7分程度しか、見学時間はありません。
事件発生
自分はお弁当を食べていたこともあり、列車の中から駅を眺めていました。
定刻になり、列車が出発。ふと踏切を眺めると、漫画のごとく列車に向かって手を挙げて、「待ってー！」と叫んでいる人が二人いました。
「あれ、あの人たち確か列車に乗っていたような・・・」
どうやら乗り遅れてしまったようです。停車したときに乗り遅れにご注意してくださいって言っていたのに乗り遅れちゃうおっちょこちょいさん。
そんなおっしょこちょいさんを残し、HIGH RAIL1375は進んでいきます。
野辺山駅に停車
HIGH RAIL1375は次に野辺山駅に停車します。ここでも駅舎を見たり記念撮影ができる時間が10分ほどあります。
野辺山駅はまさに高原の駅という趣きのある洋風な駅です。
野辺山駅にはちょっとした仕掛けがありました。どうやらHIGH RAIL向けに作ったと思われる素敵な仕掛けです。
それがこちら。
待合室をフラッシュを焚いて写すと天井に星座の星空があらわれるのです。とても美しい。
ちなみに普通に写すとこんな感じのふつうの天井です。
車内専用アプリ
野辺山駅を出発し、素敵な高原の景色の中を列車は進んでいきます。
でも、小海駅の手前あたりになるとちょっと景色に飽きてくるようになってきました。
そんなときは車内でだけ使えるアプリを使ってみるといいかもしれません。
星空の情報などいろいろ見ることができますが、中でもオススメなのが列車の前後をライブカメラでみれるというもの。座りながらにして、線路の進んで行く先や来た道をみることができます。
しかも、車内WIFIなので通信料はかかりません。
佐久平駅で下車
のんびり車窓を楽しみながら、ゆっくり走るローカル線を楽しんでいるうちに佐久平駅に到着です。
列車は小諸駅まで行きますが、今回のパッケージプランは佐久平駅で新幹線へ乗り換えです。
アテンダントのお姉さんに手を振ってHIGH RAIL1375の旅は終了です。
HIGH RAIL1375に乗ってみて
HIGH RAIL1375は高級感こそありませんが、「八ヶ岳高原鉄道」という別名があるだけあって、高原の景色がとても素敵です。また、手ごろな価格で乗ることができますし、都内からのアクセスも比較的よいので、おすすめな観光列車の一つです。また、HIGH RAILで小諸駅まで行って、小諸周辺も観光しても良いですし、小諸駅からしなの鉄道に乗って軽井沢周辺を観光してもいいかもしれません。
観光列車に興味があるけど、どんなのだろうっていう人が初めて乗るのにも手軽に乗れるのでお勧めだと思います。
のんびりと列車の旅、とても楽しいものでした。
*1:
こちらのブログにとても分かりやすくまとめられています
小海線「HIGH RAIL 1375」（ハイレール1375） おすすめ座席・指定席券の予約方法・食事オプション購入方法を解説します！ - ひさの乗り鉄ブログ
