【体験記】雪山登山講習のススメ
谷川岳へ雪山登山講習へ行ってきました。
実技を伴う登山講習に行くのは初めてなので、行くまでどんなものか分からずかなり緊張していましたが、結果的に大変有意義な講習を受けることができて、言ってよかったと思いました。
今回は雪山講習に行こうか悩んでいる方に参考になるようにレポートを書いてみたいと思います。
今回のポイントは・・・
- 人見知りですが大丈夫?
- 必要な装備は?
- 雪山に行ったことないのですが大丈夫?
- 体力は必要?
以上を中心に書いていきたいと思います。
目次
申し込んだ講習
今回申し込んだ雪山講習はモンベルの講習です。
自分が行ったのは谷川岳での日帰り講習ですが、他にも木曽駒ケ岳*1や赤岳での2daysで登頂を目指す講習もあるようです。
しかし、初心者がいきなり登頂を目指すのは難しそうなので、1dayで基礎を学ぶ講習にいくことにしました。
モンベル以外でも石井スポーツやその他の登山用品店やクラブツーリズムなどの旅行会社でも雪山講習はやっているようです。ただし、クラブツーリズムは年齢層が高めです。
集合から準備
1dayのコースは当日の10時20分に谷川岳ロープウェイ駅に集合です。
東京から新幹線で行くのであれば、上毛高原駅9時32分発10時17分に谷川岳に着くバスがあります。このバスの到着を待って講習を開始するようなのでギリギリな時間ですが大丈夫そうです。*2
参加者が揃ったところで講習開始です。
まずは、軽い自己紹介で名前とどこから来たかを言います。
しかし、女性の先生は名前を覚えないと宣言していたので、今後はハードシェルの色などで呼ばれれることになります。
今回の講師は2名で男女一人づつでした。男性の方はエベレスト無酸素登頂をされてこともあるという方だそうです。女性の方はアネゴって感じのサバサバした感じの素敵な方でした。
自己紹介が終わったら、スパッツを装着し、アイゼンが靴に合っているか確認します。ここで、スパッツの必要性やアイゼンの種類について教えてくれました。
また、アイゼンを実際に靴に装着してみて、フィットしているか一人ひとり確認してくれました。自分ではきちんと合っていると思ったのですが、意外にもまだ緩かったようで、自己流の怖さというものを若干垣間見れた気がしました。
自分は雪山の経験があったので装備は一通りそろっておりましたが、ヘルメットとピッケルはレンタルしてくれるようです。
また、レインウエアでも参加可能のようですが、レインウエアだと斜面をかなり滑ってしまうというようなことを先生はおっしゃっていました。
また、夏靴でも参加できないこともないようですが、靴底が柔らかいのと生地が薄いため寒いので、冬靴の方がよさそうです。
なので装備はピッケルヘルメット以外の一通りの冬山装備を整えてから参加した方がよいと思います。
ロープウェイで移動
とりあえずの準備が終わったところでロープウェイへ乗車です。
ロープウェイで移動中にも講習は続きます。
ピッケルについていろいろ教えてくれました。ビッケルの英語での呼び方から各部の名称やどのように使うか、ピッケルの長さはどのくらいが良いかなど教えてくれます。
そして、ロープウェイ山頂駅に着いたら、ハードシェルの着方について教えてくれます。ハートシェルは必ず各部ファスナーをしめることや、結構きつめに裾をすぼめないと雪が入ってしまうとのことでした。
講習開始
準備が整ったところで、歩いて5分ほどの斜面に移動して、講習開始です。天神尾根はスキー場になっているのですが、雪が少ないせいかスキー客はいませんでした。
まずはアイゼンを使わないで雪山の斜面を歩く練習です。
ポイントは靴のエッジを使うこと。今まで、アイゼンを付けないで斜面を歩くの苦手だったのですが、凍結していなければ結構歩けるようになってきました。
きっと運動神経が良い人は体が自然に適応して歩けちゃうと思うのですが、自分みたいな運動神経ない人は講習で教えてもらって身に着くのだと思います。
先生はかなり急な斜面でもアイゼンつけないでサクサク登っていました。
アイゼンを付けない歩行訓練が終わったところで、次はピッケルでの滑落停止の練習です。
まずは座った状態から、始めました。
やってみた感想はそんなにスピード出ていなくても意外と止まらないでした。これが本当の雪山で凍結した斜面だとかなり止まらないと思います。
滑落停止の練習が終わったら初期制動の練習です。
まえに倒れるように転んだ場合や後ろにしりもちをついて転んだ場合を想定して止まる訓練をします。
頭を下にして斜面を下っていく訓練は少し怖かったです。
他の人の練習を見ていたのですが、ピッケルの種類によっても止まりやすいもの止まりにくいものがあるようです。
持ちやすくて止まりやすいとおすすめされていたのが、ブラックダイヤモンドのピッケルでした。
ここまでで、午前の部は終了でした。
お昼から午後の部
お昼を食べるのですが、行動食を食べるという感じでさっさと済ませます。
また午前の部もそうでしたが、とにかく滑る練習をし続けるのでのんびりしている暇がありません。
なので、ワイワイ談話したりということがないので、人見知りの人でも問題なく参加できます。
午後の部はアイゼンを装着して歩き方の練習です。
登り5通り、下り3通り練習しました。自己流での歩き方より全然楽に歩けます。
また、きちんと歩くと転ぶ可能性も少なくなるので、安全面も向上すると思います。
歩く練習を終えたら、午前中の練習と同じ内容をアイゼンを付けて練習します。
アイゼンを付けると足をきちんと挙げておかないと雪に足が引っ掛かってしまいとても危険です。なんどもなんども反復練習をしました。
最後にザックを背負った状態での滑落停止の練習です。ザックがあるとまた感覚が違うので難しい。
ザックでの滑落停止の練習ですべての練習が終わりです。
ロープウェイで下山して解散です。
ずーっと反復練習するので、頭で覚えるのではなく、体で覚えるという感覚でした。山に登るということもなくずーっと反復練習をするので、普通に登山できる体力がある人であれば問題なく参加できると思います。
参加してみた感想
今回参加してみて思ったのは分かっていると思っていたことが全く分かっていなかったこと。自己流の怖さというのを感じることができました。
また、歩き方なども全然楽に歩けるようになったのも収穫だったと思います。
ピッケルの長さも最近は短いのが流行っているようですが、実際に滑落停止の練習をしてみるとある程度の長さが必要なことを身をもって体験できたりといろいろと知識もふかまりました。
InstagramなどのSNSで雪山の写真を見ているとピッケルの持ち方が逆だったりと自己流の人が多いように思います。
雪山初心者の人はチャレンジをする前にまずは身をもって訓練をしたあとに雪山に挑んでいった方が安全度がかなり上がると思います。
ぜひ参加してみてください。
今週のお題「2020年の抱負」
今年はいろいろな山に登りたいですが、まずは基礎固めをしたいと思います。
おすすめ雪山装備
お値段お安めですが暖かくてよいものです。
とても軽いです。
手袋は小さめが良いそうです。