【ゴロー】革の登山靴を履いてみて【TAKA-R】
革のオーダーメイド登山靴で有名な巣鴨のゴロー。その登山靴を私も持っています。履いてみて約1年が経ちました。
最初は革の登山靴に対する不安もありましたが、今は買ってよかったと思っています。
革の登山靴を買おうと思っていても、いろいろ不安があると思います。
- 手入れが大変じゃないの?
- 重くないの?
- 蒸れない?
- メリット・デメリットは?
このような不安についての感想を中心に書いていこうと思います。
ゴローとは
巣鴨にある老舗登山靴屋さんのゴロー。登山家の植村直己さんが使っていたということでも知られ、最近はモデルさんが愛用しているということで人気が出たようです。
特に代表的な登山靴はブーティエル・ブーティエム。軽登山靴に分類されるようですが、アイゼンもつけることが可能だそうです。
山でも度々オシャレ感度の高そうな登山者からベテラン登山者までゴローの登山靴を履いている人を見かけます。幅広い人たちに愛用されていますね。
有限会社 ゴロー ←ゴローホームページ。
革の登山靴の選択肢
革の登山靴を買おうと思ったときに選択肢はいくつかあります。
一つは既成の革の登山靴。
ザンバランのヴィオーズ、キャラバンのGK84、メレルのレザーが候補に挙がると思います。
ザンバラン ヴィオーズLUX GT 1120106-481 (Men's)
[グランドキング] トレッキングシューズ GK84 0011840 440(ブラウン) 28 cm 3E
[メレル] Leather J1027 Brown/Mogano (Brown/Mogano/9.5)
しかし、これらは既成の靴なのでオーダーメイドしたい自分としては除外しました。
そうするとオーダーメイドの選択肢は2つ
- ゴロー
- 中山製靴 登山靴 手作り職人の店 中山製靴
中山製靴について調べてみたのです。靴の形がスタイリッシュで結構いいなとおもったのですが、革の色が赤っぽい色か薄い肌色のような色しかないようです。
形はとてもいいのですが、色がちょっと難しいかなとおもっていたところに、ゴローからオシャレな形の靴が発売されました。
買った登山靴
買ったのがこちら。TAKA-R。ブーティエルとブーティエムと同じ用途の軽登山靴です。まだ履いている人もそんなにいないようで、未だに山で見かけたことがありません。そんなところもお気に入りの理由の一つです。
(現在、廃版になってしまったようでゴローのHPには載ってません)
そして、2種類の革をつかっているところがなんだかおしゃれじゃないですか。
この写真のときは買ったばかりでまだワックスも塗っていない素の状態です。
履きならし
お店に行って足の形を計測してもらったのですが、特に変な形の足でもなく普通の形ということでオーダーメイドではなく、既成の形を購入することができました。
もともと右足が緩いような気がしていたので、オーダーメイドで左右の大きさの違うのを作ってもらうつもりでしたが、紐の締め方で対応できるとのこと。
購入時にお店の人が紐の結び方を指導してくれました。
印象的だったのが、靴下の厚さへのこだわり。結構、厚手の靴下をもっていったつもりだったのですが、
「薄いなっ。」といわれてしまいました。今は極厚の靴下と合わせて履いています。
そして、買ってすぐ登山に行くのではなく街などで履きならしてから行った方がいいとのことでしたので、2か月ほど土日に散歩などで履いていました。
履きならしで驚いたところが、歩きやすさ。まだ、革がフィットしていないのにもかかわらず、長距離歩いても疲れませんでした。登山靴というとアスファルトは歩きにくい印象がありますが、全くそんなことはありません。
見た目も合わせて、普段用のブーツとして履いてもいいのではないかというくらいです。
ワックスを塗り込む
ワックスを塗り込まないモワモワした質感もとても良いと思っていたのですが、ワックスを塗り込まないと革の寿命が短くなってしまうということなので、ワックスを塗り込むことにしました。
ゴローではワックスも売っているのでゴロー特製のワックスを塗り込みます。他の市販しているワックスでも良いようなのですが、餅は餅屋というように、ワックスは登山靴屋ということで、ゴローのワックスを塗り込みました。
最初、ワックスを塗り込むとどんどんワックスが染みこんでいってしまいます。根気よく全体に塗って、乾かします。ムラが結構できますが、2度塗り目でムラが消えるので、あまり気にしないでも大丈夫です。
そして、1日程度乾かした後2度塗りをして、また乾かす。その後、ブラシでゴシゴシ磨きあげました。
まず、ここら辺の工程がめんどくさい人にはハードルが高いかもしれません。
普通のGORE-TEXの登山靴ならば買ってきて防水スプレーをシューっとかければ終了です。しかし、革の登山靴は丁寧にワックスを塗り込み磨く。ここらへんの作業を楽しめるかどうかというところが購入する前に考えるポイントだと思います。
今まで、革靴を持っていて靴磨きが好きとか、革の製品を持っていて大切に手入れしている経験がある人にとってはなんともない作業だとおもいます。むしろ愛着がわく。
しかし、そこまで手を掛ける時間がない、面倒なことが嫌いという人は普通のファブリックの登山靴を買う方がいいと思います。
いざ登山
いざ革の登山靴を履いてみて思ったのが、実際に手に持つ重さよりも軽く感じるということ。紐をぎゅーっと結んでも足の形にフィットしているので、痛いということもありません。足にフィットしているので登山靴が足についてくる感覚です。
そして、ワックスのおかげか意外にも水や汚れにも強いです。ドロドロのところを歩いたのですが、乾くと泥が落ちて、靴自体に汚れが染みこむということはありませんでした。
そして、GORE-TEXみたいに通気の穴がないので、蒸れるかなとおもったのですが、そんなこともなく。革が自然と呼吸しているのか、厚手の靴下が吸い込んでいるのかは不明ですが、普通の登山靴と変わらない感じでした。
登山後の手入れ
登山後ですが、できるだけ帰ったらすぐ汚れを水洗いする方がよいです。自分の歩き方が下手なせいもあるのですが、岩などで擦れてワックスが落ちてしまっているところがあったりします。そこに泥がついていると泥に混入している汚れや細菌で革がダメになるのが早くなるとのこと。
まずはできるだけ早くよごれを落として、日陰で乾かしましょう。
そして、ワックスがおちてしまったところにワックスを追加して塗る。その後、ブラシでピカピカになるまで磨く。
この一連の流れを登山後にしています。
ここもまたきっと面倒な人にとっては厄介に感じる部分だと思います。
でも、愛着が湧いてくると傷ついたところにワックスを塗り磨き上げてきれいになるという作業自体が楽しく感じてきます。
この靴を履いていった山はこちら
革の登山靴のメリットデメリット
革の登山靴のメリットはなんといっても足になじむこと。だんだんと自分の足の形にぴったりフィットしてきます。そして、フィットしてくればしてくるほど、疲れなくなるような気もします。実際、普通の登山靴だと右足が浮くような感覚があったので、右足をかばうようにあるいていたので、足を攣るということがあったのですが、革の登山靴にしてからはそんなことがなくなりました。
あと、もう一つのメリットとしてが、登山後の道具手入れでも楽しめること。ワックスを塗り込んで磨くという工程自体が楽しくなってきます。
デメリットですが、やはり普通の登山靴よりも手間をかけないといけないところ。そこを楽しめるかどうかが購入を決断する時の分かれ目になると思います。
でも、今の登山靴が足に何となく合わないなと思っている人は絶対に買った方がいいと思います。足にフィットしてくると登山靴に愛着が湧いてきて手入れも苦にならなくなると思いますよ。
中敷きについても書いてみました。今はこの中敷きを入れています。
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